February 16, 2023 1 min to read

Power Apps とは何ですか？ Power Apps の歴史も含めて解説

概要

Power Platformとは、Microsoftが提供しているクラウドサービスであり、カスタマイズされたエンドツーエンドのビジネスソリューションを迅速に構築するためのローコードプラットフォームです。

Power Platformは、以下の5つのサービスで構成されています

• Power Apps: データに基づいたアプリケーションを簡単に作成できるツールです。ドラッグアンドドロップや式を使って、モバイルやWebで動作するアプリケーションを開発できます
• Power Automate: ワークフローやビジネスプロセスを自動化できるツールです。Power PlatformやMicrosoft 365、その他のサードパーティのサービスと連携して、繰り返しの作業や複雑なタスクを効率化できます
• Power BI: データを分析し、ダッシュボードやレポートを作成できるツールです。データの可視化や共有、インサイトの抽出を行うことで、ビジネスの意思決定をサポートできます
• Power Virtual Agents: AIボットを作成できるツールです。コーディングやAIの知識がなくても、自然言語処理や機械学習を活用して、カスタマーサービスや内部サポートなどのシナリオに対応できるボットを開発できます
• Power Pages: Webサイトを作成できるツールです。ローコードで、ビジネスデータを利用して、複数のWebブラウザーやデバイスでシームレスに動作するWebサイトを設計、構成、公開できます

Power Platformは、これらのサービスを組み合わせて、ビジネスのニーズに応じたソリューションを作成できます。また、AzureやMicrosoft 365などの他のMicrosoftのクラウドサービスとも連携できます。

Power Apps とは？ Power Apps の特徴

• Power Apps とは、Microsoft が提供するサービスのひとつで、自分の仕事に役立つアプリを簡単に作れるものです。
• Power Apps では、プログラミングの知識がなくても、画面に表示したいものをドラッグアンドドロップするだけで、アプリができあがります。例えば、写真を撮って保存したり、フォームに入力したり、ボタンを押したりするようなアプリが作れます。
• Power Apps では、自分が使っているデータやサービスにアプリをつなげることができます。例えば、Excel や SharePoint、OneDrive、Teams などの Microsoft 365 のサービスや、Salesforce や Twitter などの他社のサービスにアプリをつなげることができます。
• Power Apps では、自分のニーズに合わせて、2種類のアプリを作ることができます。ひとつは、データや業務の流れに基づいて自動的に作られるモデル駆動型アプリで、複雑な仕事に向いています。もうひとつは、画面の見た目を自分で決められるキャンバスアプリで、シンプルな仕事に向いています。

Power Apps とは

Power Apps の歴史

(実際にその時代に触ったわけではなく、あくまで調べた内容なので誤りがある可能性があります。その点はご了承ください)

2013年12月：マイクロソフト社がコーディングレスのストアアプリ開発アプリ「Project Siena」を発表しました。このアプリは、エクセルのような関数やビジュアルな操作で、タッチ対応のアプリを作成できるものでした。

Microsoft、コーディングレスのストアアプリ開発アプリ「Project Siena」をベータ公開

2016 年4月28日：Project Sienaの後継となる「PowerApps」のパブリックプレビューの発表

Announcing Public Preview for PowerApps

2016年11月1日: Microsoft PowerApps と Flow が一般提供開始(発表は前日の 2026年10月31日)

Microsoft PowerApps and Flow are generally available starting tomorrow

2019年10月1日: SQL、Azure、および Dynamics 365 コネクタが標準からプレミアムに再分類されました。当時はかなりインパクトの大きい変更だったと記憶しています。特に 「Azure は Microsoft のサービスなのにプレミアムなんだ」という意見が多かった印象です。また、このタイミングで Power Apps のライセンス体系が per App や per User に切り替わっています。

Microsoft 365 アプリケーションの Microsoft Power Apps および Power Automate の使用権とは何ですか

2020年4月: Power Apps で MR が使えるようになりました。これらのコントロールは、3D オブジェクトを表示したり操作したり、カメラ映像に 3D コンテンツや 2D 画像を重ね合わせたり、距離や面積や体積を測定したりできます。

Introducing Mixed Reality in Power Apps

2020年10月: キャンバスアプリの PCF の一般提供が開始されました。モデル駆動型用に関しては一足先の 2019年 に GA されています。

Announcing the general availability of Power Apps component framework for Canvas apps

PCF Gallery

2020年11月: Common Data Service が Dataverse に名称が変更され、同時に Dataverse for Teams の発表がありました。

Reshape the future of work with Microsoft Dataverse for Teams—now generally available

2021年10月1日: Power Apps per user のプラン および Power Apps per app の価格の変更がされました。半額になったタイミングですね。

Power Apps をより多くの人に提供するための価格改定について

2021年11月3日：Power Apps ポータルの一般提供が開始されました。Power Appsのポータルは、外部のユーザーや顧客とのやりとりを可能にするウェブサイトを作成できる機能です。このサービスはのちの 「Power Pages」 です。同時期に 「Microsoft Power Platform CLI」や Windows 版の新しい Power Apps アプリも発表されました。

Announcing General Availability (GA) of Power Apps portals support for Microsoft Power Platform CLI

2022年6月14日: Power Apps のアプリをモバイルアプリに変換できるようになった wrap for Power Apps が GA されました。

Announcing general availability of wrap for Power Apps

このほかにも様々なアップデートがありました。現在も様々なアップデートを繰り返し、Power Apps は日々進化しているサービスになります。

利用するデメリットは？

あまりこういうことを書くのは好きではないですが、いい点だけ書いてもあれなので。 また、これは Power Apps に限ったことではない点にご注意ください。

• アプリの品質やセキュリティに問題が生じる可能性があります。アプリを作る人がプログラミングの知識やベストプラクティスを持っていない場合、アプリの品質やセキュリティが低下する可能性があります。（Microsoft 365 等に簡単につながれるので、うっかり情報漏洩とかが起こってしまう可能性があります。DLP やその他セキュリティの設定でカバーできるので利用する前にしっかり下調べをしましょう）
• アプリの管理やガバナンスに課題が生じる可能性があります。アプリを作る人や共有する人が多くなると、アプリの管理やガバナンスが複雑になる可能性があります。(ある程度アプリ開発が活性化されるまでは問題ないですが、そのうち利用しなくなったアプリなどが散らかってきます。このあたりは Excel 等と同じですね。そういった利用しなくなったアプリや更新しなくなったアプリ、承諾なく作られたアプリなどを削除する仕組みを作るとよいと思います。)
• アプリの料金プランや制限に注意する必要があります。アプリを作るには、Power Apps の料金プランに加入する必要があります。また、アプリの作成や実行には、一定の制限があります。（どのようなサービスでもそうですが、ライセンスによって一定の制限があります。実際に払う金額と、それによって作られるアプリの費用対効果で検討するとよいと思います。）